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憂鬱な夏に爽やかスポーツマン

フランス人はスポーツが苦手であるというイッパン的概念。

サッカーだけは観るスポーツとして国を挙げての人気は相変わらずだが、スポーツ全般に世界レベルで誇れるものは少ないと思う。

フェンシングとか日本ではメジャーではなくて世界に誇れるスポーツとかはあるけれどやはりスポーツ大国とは言いがたい。
この前のサッカーワールドカップでのフランスのスキャンダルで悲惨な大敗はご存知のとおり。

しかしそういったフランスのスポーツ界に異変が起きている。
サッカーの後、バルセロナで行われたヨーロッパ陸上競技会とブタペストで行われたヨーロッパ水泳競技会である。

この2つのヨーロッパ選手権でフランスは大量のメダルを獲得し、2人の大型新人がデビューした。

まずは陸上競技のChristophe Lemaitre クリストフ ルメートル

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まだ19歳のアルザス青年
少年のあどけなさが残る好青年である。
長いこと100mや200mの男子はブラックパワーという概念が出来上がっていたが、簡単にそれを破ってしまった。



人種差別の意識はないが、やはり白人が短距離走で黒人に勝つなんてありえないと思っていたのでびっくりである。
そしてインタヴィュ-に答えるときのすがすがしさ。

水泳では背泳ぎのCamille Lacourt カミーュ ラクール

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背泳ぎ50m、100m、そして4種混合リレーと3つの金メダルである。
24歳でピレネー出身、身長2mを越える甘いマスクの好青年である。



その面立ちや水泳で鍛えた身体はかのスーパーマンの映画でスターになったクリストファー リーヴを連想させる。
今やフランス女性のスーパーアイドルである。

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国でチームを編成しているとはいえ、あくまでも個人競技である陸上や水泳。
しかし彼等の活躍に誘発され両チームとも今までにない大量のメダル獲得となった。

そしてゴールドメダル受賞のときにフランス国家を堂々と謳う彼等のすがすがしさにフランス国民は感激したようだ。

ワールドカップのサッカーチームの時のように開会式の国歌が流れるときにブスッとした面々とは雲泥の差であった。
こういったときの国歌斉唱には賛否両論があるではあろうが、晴ればれとした彼等の顔にはそういった概念とは無縁でココロからブラボーといってあげられる快挙である。

もちろん世界レベルでいけばまだまだ強豪はいるだろうけれど、久しぶりにスポーツの興奮した余韻が残り、憂鬱な夏の清涼飲料水のように爽やかでした。

そういえばサッカーの19歳未満のヨーロッパ選手権もフランスは優勝したみたいだし、金欲にまみれたプロのスポーツ選手と違い素直な頑張り、日本の高校野球に通じる物があります。

少し馬鹿にしていたフランスのスポーツ業界、捨てたモンじゃないです。


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by bienvenu-chez-moi | 2010-08-18 21:03  

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