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皺を刻むということ

若い肉体は、男女問わず美しい。
はじける若さが作り出す美しさは、遙か大昔から多くの芸術家が、作品のテーマとして創作されてきました。
最近 蚤の市で気になるのは 年をとった人物の肖像画です。

さすがに年取った人たちの肉体は決して美しいものではありません。
しかし顔に刻まれた皺は、その人の生きてきた人生を語るようで美しいです。

お気に入りのエッチング
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最近流行の美容整形で統一化された美形は、均一化されて本来その人の持つ個性というのが無くなっているような気がします。
しかしさすがにアメリカの女優さんみたく、皺ひとつない60代って不気味でもあります。
皆さんどんどん長生きされて、健康第一。美貌第二。
最近は、年上の女性が若い男性をアタックするのが流行りらしい。
40代、50代の女性がそういったことを堂々と発言しているのをTVで見ていてなるほどと感心してしまった。

このクロッキーのおばあちゃんの皺、素敵です。
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赤ちゃんの頃、可愛すぎると子供になると可愛くなくなるような気がするのは、可愛すぎたから期待しすぎて少しがっかりなのか。
子供のころ、それほど可愛くなくても、愛嬌があれば大人になればかなりきれい目に映る。
いずれにせよ天性の外見は、思いのままにはならないけれど。
しかし大人になってからの生き様は、年齢を重ねるごとにクリアに顔に反映してくるように思われる。
そして老いて自分をさらけ出したとき、周りがどのように見るかなんて気にしなくてもいい地味な人生で、逆によかったかなとも。

それぞれの生き様を顔が語っているような気がする。

この油絵の人物はそれほどお年寄りではないけれど、しっかりした顔で人生、正面から捉えているように見えます。
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というわけで皺はかっこよく作って生きたいモンです。



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by bienvenu-chez-moi | 2010-02-06 02:16 | ヴィンテージ雑貨  

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